広告

Report

《 2018.7.5 》
= 社保審・介護給付費分科会 =

消費増税にどう対応? 来年の介護報酬改定、年内に方向性 引き上げ幅が焦点


《 社保審・介護給付費分科会 4日 》

来年10月に予定されている消費税率の10%への引き上げ −− 。施設・事業所にかかる新たな負担を介護報酬でどう手当てするか、4日に開催された審議会で意見交換が行われた。
 
厚生労働省は年内に方向性を固めるスケジュールを提示。直近のデータとなる昨年度の「経営実態調査」の結果も参考に、各サービスの基本報酬の上乗せ幅などを検討していく考えを明かした。事業者でつくる団体などの意見をヒアリングする計画も説明。委員から大筋で了承を得た。介護報酬の改定は増税と同じタイミング(2019年10月1日)で実施する。
 
介護サービスは消費税が非課税。ゆえに独自の措置が設けられている。事業者が仕入れの際に支払った消費税を介護報酬によって補填する、というものだ。他の業種では消費税の納税額の控除によって対応しているが、そもそも事業者が納税しないことから同じ仕組みを使えない。このため税率を引き上げる際は、そのインパクトを踏まえて介護報酬を調整しないと経営を圧迫してしまう。
 

 支給限度額や補足給付も焦点

 

前回、消費税率が5%から8%へ引き上げられた2014年4月1日、国はあわせて介護報酬を改定した。全体でプラス0.63%だ。当時の最新のデータを用い、施設・事業所が仕入れや調達などで消費税をどれくらい負担しているかを分析。それをベースに基本報酬や加算を見直した。厚労省は今回も同様の手法をとる方針。実際の引き上げ幅がどの程度になるかが、今後の大きな焦点の1つだ。
 
焦点は他に3つある。まずは毎月の区分支給限度基準額。2014年度の改定では引き上げられている。それまでと同じ量のサービスを使っていても、限度額を超えてしまう利用者が新たに生じることが決定打となった。2つ目の焦点は、施設で暮らす低所得者を対象とした居住費や食費の補助(補足給付)だ。厚労省は4日の審議会で、光熱水費や材料費の変動を把握したうえで基準額の多寡を協議する意向を示した。2014年度の改定では、光熱水費などがそれほど変わっていなかったため据え置いた経緯がある。
 
高額な設備投資にかかる消費税の負担をどう扱うべきか −− 。これが3つ目の焦点だ。何らかの対策を打つよう訴える声が事業者から出ている。この日の会合でも、「これから建て替えの時期を迎える施設も少なくない。消費税の負担が大きくなるので配慮して欲しい」との声があがった。厚労省は2014年度の改定の際に、「介護施設・事業所の設備投資は総額、件数ともに小さい傾向にある。年度ごとの変動も大きい」などと分析。特別な追加措置の実施を見送っており、今回もその判断を踏襲する可能性がある。

広告