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《 2018.6.6 》
= 経済財政諮問会議 =

外国人受け入れ、新制度で大幅拡大 介護も対象 技能実習とも連結 政府原案


《 5日の諮問会議(画像出典:首相官邸HP)》

今後の深刻な人手不足を解消する方策を検討してきた政府は5日、外国人の受け入れ拡大に向けた基本構想を明らかにした。経済財政諮問会議に提示した「骨太方針」の原案に盛り込んだ。
 
5日 経済財政諮問会議
 

 上限は5年、N4が原則

 

就労を目的とした新たな在留資格の創設を目指す。介護は主要分野の1つだ。日本の現場で働くために必要なスキルは、業種ごとに設ける試験で確認するとした。コミュニケーション力の基準も業種ごとに定めるとしつつ、「日本語能力試験」のN4相当を原則にしてはどうかと踏み込んだ。
 
「移民政策とは異なる」と明記。在留期間の上限を通算5年とし、家族の帯同は認めないとした。ただし、希望する人が暮らし続けていける道は用意する。例えば介護福祉士の国家資格を取るなど、5年のうちに高い専門性を身につけたと証明することが条件。これをクリアした場合、期限がなく家族も呼べる在留資格への切り替えを認める意向を示している。
 
安倍晋三首相はこの日の諮問会議で、「一定の専門性・技能を有し即戦力となる外国人材を幅広く受け入れていく仕組みを早急に構築する」と明言した。政府は今後さらに与党との協議を重ねていく。茂木敏充経済再生担当相は会合後の会見で、「今回の原案の方向で『骨太方針』に書けるよう調整していきたい」と述べた。
 

 出入国管理法を改正へ

 

介護の現場に外国人を受け入れるルートは現在、
 
○ 経済連携協定(EPA)の枠組み
 
○ 技能実習制度
 
○ 介護福祉士の養成校への留学・資格取得
 
の3つがある。新たな在留資格ができれば4つ目。実現には出入国管理法の改正が必要となる。政府は改正後、農業や建設業なども含めた業種横断的な受け入れの基本方針を閣議決定する予定。個々の特性を踏まえた業種ごとのルール作りはそれからで、介護分野の詳細もこのステップで決めていくとしている。法案の提出は早ければ今秋の臨時国会。今後の展開によっては来年以降にずれ込む。
 

 3年の技能実習で試験免除

 

政府は技能実習制度と連結できる仕組みにしたい考え。今回の原案では、技能実習を3年以上行った外国人には新たな在留資格を試験なしで与えてはどうか、とも提案した。技能実習は最長で5年。原案のまま通れば、2つの制度を合わせて計10年働けることになる。技能実習制度については、「1年目の日本語要件(N3以上)を満たさなかった場合も引き続き在留を可能とする仕組みを検討する」とも記載された。早期に新たな在留資格へ切り替えられるようにすることなどが念頭にある。
 
内閣府の担当者は会合後、「我々の原案はすでに日本で技能実習をしている外国人を除外するものではないが、最終的にどうなるかは今後の議論次第」と説明。「まずは与党内の調整。国会での審議も含め様々な場で多くの意見を汲み取りながら慎重に制度設計を進めていく」と話した。今回の原案には、日本人と同等以上の報酬や生活環境の整備、人権の擁護なども謳われており、その徹底も課題となりそうだ。

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